近年、母親委員会は、変化する社会状況を憂慮し、子どもたちの「命の尊さ大切さ」に着目点を置き、それぞれの地域活動(各郡・市、単位PTA)を促してきました。「命の尊さ大切さ」は、体内で命の鼓動を感じ、生れ出るまで慈しむ経験を経た母親にとって、子育ての起点・基礎となる最も重要な視点です。
昨今、様々な家庭事情・家族形態があり、家庭教育に関する考え方や価値観・倫理観が多様化しています。子育ての基盤は家庭にあるものの、男女共同参画社会の推進や教育改革、少子高齢化、情報技術の著しい発展などの影響を受け、子育てを家庭・学校・地域で連携しながら支援しようとする意識が広がっています。その中でも、子どもたちの心身のすこやかな育ちにおいて親や保護者の役割は重要です。子どもは、一番身近な親や保護者の愛情を受けて、基本的な生活習慣、自分を大切にする自己肯定感や他人を思いやる心、道徳心など生きる力を育むことができると思います。また、子どもたちの抱える問題・課題の解決には、親や保護者同士の適切な“かかわり”が大切になってくると考えます。これらのことをふまえ、激変する社会の中で、自信をもって子育ての責任の一端を担うためには、母親自身、様々な研修や情報交換の場、支え合う仲間づくりが必要です。母親委員会組織は、そうしたことに大きく貢献できるものと思われます。
母親委員会組織の別の面での魅力は、母親の視点から気づく問題点・課題等を広く吸い上げ集約し、情報交換し、伝えることができる場と機会が提供されていることです。また、課題を活動へつなげ組織として十分に機能するためには、それぞれの単位(県P、郡・市P、単P)における母親委員リーダーの育成が重要になってくることと思われます。さらに本委員会は、女性リーダー育成のためにも、各郡・市PTAや単位PTAの母親委員会活動の活性化のためにも、担う役割は大きいと考えます。
本委員会は、子育てに関わる他の組織、団体との連携協力に努めながら、母親目線で情報交換や研修などをとおし家庭教育力の向上と山形県の子どもたちの心身のすこやかな育ちを見守っていきます。
「母親委員会だより」をPDF形式にて掲載しております。